「裏トモ日記」

福岡県糸島半島にて、
器と暮らしのものKurumianを営む
tomokaの海辺暮らし、日々のできごと。








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「イスタンブールの朝焼け」

 

画像に含まれている可能性があるもの:室内

 

今わたしが知っている絵画の中で1番好きな入江一子さんの

『イスタンブールの朝焼け』。

今年の1月に開催された100歳記念展の図録集を購入しました。

 

鮮やかで慈悲深さを感じるアジアの色。韓国、大邱育ちという入江さん。

101歳の今もとにかく描いていたいという絵とシルクロードへの愛が

絵筆から溢れ出ていると思いました。

 

入江一子、志村ふくみ、篠田桃紅。

齢を重ねた方々の作品は生き様が色、糸、線の隅々に清々しく表現されていて、

一流の人はそこに微塵も重さや苦悩を感じさせないのだなと思いました。

しかし、そこには、

ちょっと知った顔の若者にはとうてい及ばない領域があるのだとも。

 

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版画と油絵

 

先月、版画と油絵を購入しました。

個人的にも美術品、アート関連のサイトやギャラリーはよく見ていて、

「これ!」と感じたものは迷わず購入。あとで売れていたら辛いから、、、

 

ただ「これ!」と出会いを感じるものはそうそうあるわけではない。

全くの投資目的ではないので、こころから自分が惹かれるもの、

「ピン!」ときたもの、作品が「生きているもの」限定です。

でもそれが、純粋な美術品とのつきあいかたではないかとわたしは思います。

 

 

 

これは一目で恋に落ちました。

手のひらくらいの小さな作品は1975年作とのことで、

わたしが1歳の頃のもの。ここに抱っこされてる子くらいかなあ。

インドの「鬼子母神」という子授け、安産、子育ての神だそうです。
 

 

これは、園田郁夫氏の作品。

彼は女性ばかりを多く描いておられますが、わたしはこの作品が1番好き。

店舗の本棚の隣に飾っていますが、空気が変わりました。

 

先日、これを見たお客様Aさんが

「友香さんの知らない一面を見た気がします」とひとこと。

その表現がとても興味深かったです。

 

これからの美術品を飾ってから、ますますこの部屋が大好きになった。

これからの作品からは「想い」を感じる。

 

「想い」や「祈り」なんていうものは目には見えないものだから、

言葉で表現するにはストレートすぎて、

時に白々しく感じたり難しいなと思うのだけど、

こういうものからは、ひしひしと伝わってくる。

 

以前読んだブータンの本に、

 

「ブータンの仏像は、

たくさんの人に心から祈られているから目が良いでしょう」

 

と現地の人が言っていたと書かれていて、ハッとした。

「作品は見られて育つ」ということを。

作品自体ななにも手を加えていないのに、何かが違ってくる。

これは実際にあることだ。

 

これらの作品は40年くらい前のものだそうなので、

やはり艶というか、円熟味を感じる。

きっとたくさんの人に見てもらったのだろう。そしてこれからも。

だから自宅ではなく、店に飾ることにした。

 

究極は、篠田桃紅さんのように、

書いたそばから1本の線でそれが伝えられたら、

美術家冥利につきるのだろう。

でもそれは、やはり104年間の生き様からくるものなのかも知れない。

特に「書」はシンプルな瞬間芸だから、どんな絵画より1本の線が

伝えるものは重い。

 

 

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気配

 

自動代替テキストはありません。

 

版画のような、壁画のような、抽象画のような。

ここに好きなものが全てあると思った。

 

変わった子どもだっただろうけど、幼い頃からなぜか仏画が好き。

孔柏基さんの仏画を初めて見た時、この世でない、地球でない、

どこか遠くに行ってしまいそうな不思議な気持ちになった。

この方は、別の世界へ行き来しながら描いているとしか思えない。

孔さんが描く菩薩は気配がある。絵ではない。

 

この画集は神保町の古本屋さんで見つけて即購入(ここにしかなかった)。

表紙をめくるとご本人の直筆サインがありびっくり!

ちなみにこの方、苗字の「孔」からもわかるように、

孔子76代目の末裔なのだそう。

そして、これらの作品は敦煌の壁画の中で描かれたものだと知り、

点と点がつながった気がした。

 

 

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ありのままに。

 

 

雨竹風竹図 / 円山応挙

 

これぞ本質を捉えている。
飾りたてず、目の前の物質も見えない気配も、ただありのままに。

 

『ありのままこそ人共よろし』円山応挙

 

 

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人間の存在意義

 

こう書くと、

ちょっとやばい思想の持ち主かと思われるかも知れないけれど(≧∇≦)

常々、地球にはなぜ人間が必要で、

何のために存在しているんだろう?と思っていた。

人間がいないほうが、地球としては破壊されずに都合が良かろうに。

・・というのは、きっと現代人の考えだな。

 

人間が誕生した当初は、自然や動物とうまく共存していて、

現代みたいになるとは地球も思ってもみなかっただろう。

 

創造と破壊だね。

 

そう思うと、梁木さんの書評にあるように、

芸術とは、芸術家たちが与えられた寿命の中で命を削って表現してきた

人間の存在意義というか、壮大なメッセージなんだとも思った。

 

この画像の書評が書かれた『最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常』は

購入したので、読むの楽しみ♡

 

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謎が解けた

 

 

 

速水御舟の炎舞を見ると、

いつも生と死、宇宙、パラレルワールドのようなものを感じていたけど、

今朝、謎が解けた。

 

彼はこの作品を、大正時代の関東大震災の際に描いたとのこと。

そこで感じた生と死、炎が描く螺旋、舞う蛾の蝶かと見まごう美しさ。

 

螺旋は、宇宙の銀河と浜にある巻貝と螺旋の角度が72.8度と全く同じ。

(ちなみにオウム貝は途中から度数が外れるけれど、M51と同じなのだそう)

 

DNAも螺旋だし、何の意外性もなく、地球にあるもの全ては宇宙と繋がっている。

逆に、切り離して考えるほうが不自然だよね。

 

画家をはじめ芸術家は、感覚が一般的なそれとは違うところにあるから、

物事の本質に当たり前のように気付いていて、

それを得意な方法で表現するという役割を担っているのだろうと思った。

 

速水御舟さんは天才と言われた画家のひとりだけど、

すでに全てを『知っている』人だったんだろうな。

 

いろんな点が繋がる感じが気持ち良い日曜日の朝。

すこし思うところに近づけた気さえする。

 

 

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上村松園ベスト4

 

彼女の作品は以前、東京で見たことがある。

気品にあふれ、そこに描かれた女は匂い立つ。

その匂いを例えるとするならば、ムスク系。

 

その空気感に惹かれて仕方ないと思っていたら、師は竹内栖鳳とのこと。

しかし、これを描いた画家はタダモノじゃないと思ったら、やはりそうだった。

 

京都出身、明治生まれの女性日本画家・上村松園。


当時、彼女の非凡な才能に「女のくせに」と男性画家たちから

激しい嫉妬と嫌がらせを受け続けるも、力強く生きた松園。

未婚の母となり、40代の頃、年下の男性に大失恋をした時に描き上げたという

「焔(ほのお・東京国立博物館)」

 

 

光源氏の愛人・六条御息所の霊の凍りそうな目線、

不気味さの中にもなぜか目が離せない作品だと感じたのは、

源氏物語と松園をリンクさせ、女の愛情の底知れぬ強さを感じるからだろうか。

 

 

 

「花筐(はながたみ・奈良・松伯美術館)」

世阿弥作と言われる能のひとつ。

これも、天皇の即位を機に別れることになった女の執念、

女の意地を感じた作品。

 

そして「楊貴妃(奈良・松伯美術館)」

「梅下佳人(東京・五島美術館)」

これがわたしの上村松園ベスト4。

 

1番好きなものを選べないのがもどかしいけれど、

もっともパワーを感じるのは「花筐」。

これはその後天皇と恋愛成就してるから、

女のおどろおどろしい怖さは感じないし。笑

 


穏やかさと神秘、見ているうちに瞑想状態になりそうな「梅下佳人」

 

 

個人的に欲しいのは「楊貴妃」

もうこれは理由なし。笑

 

女が女を描くということ。

それはまるで自分を投影しているかのようにわたしには映る。

松園の言語化できない愛情と強い思いが、

この色となり、目となり、空気となり、作品となる。

そして女が女を魅了する。

 

これが「松園の前に松園なく、松園の後に松園なし」と言われる

所以なのかもしれない。

 

男への愛のエネルギーを描くことに注ぐ人、松園。

もしかしたら、わたしの想像の域だけど、

彼女は、何かしらの「女」や「美」や「愛」にコンプレックスが

あったのではないか?とさえ想像させる。

 

しかし、芸術の世界にコンプレックスは最大の個性や強みになる。

だから芸術って好き。いろんな意味でボーダレスだから。

自分には弱点と思っていたところを思い切り表現できるなんて!

きっと、彼女に勇気付けられたり、共感したりする平成女子は多いと思う。

そういう目で芸術を見ると、ほんと面白い。だからやめられないね。

 

 

 

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自然の中にあるアート

 

 

蜘蛛の巣と雨粒。
これをアートといわず、何をアートと言う?

 

 

 

今日は当店で、あるメーカーさんの新作の商談がありました。

毎回この時間はあっと言う間に過ぎてしまいます。

 

モノづくりに携わる者同士、会話が尽きることがなく、

終わる頃にはたくさん刺激を頂いて、なんでも出来そうな自分になってる、、笑

糸島は自然もいっぱいだけど、クリエイティブな刺激もいっぱい♡

思わず、仕事用テーブルを片付けてしまったよ。笑

 

 

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アートひとりごと5/26

 
先日、日曜美術館「永遠のモダン・京の庭 重森三玲の庭」で、
東福寺を訪れたジャズミュージシャン菊池成孔(なるよし)氏の

「何にも知らないんだけど、好きなんだよね」

この一言がずっと頭に残っている。
まさに、わたしもお寺の庭が大好きすぎて、
どこか出張へ行く時には、まず近隣にお寺がないか探してしまう。
しかし、仏教徒でもなければ精通しているわけでもない。
あの枯山水の庭が・・・とか、石の配置が・・・などと語る前に
ただ、言いようがないほど好きなのだ。


たとえば絵画を見る時も、
その背景にある作者の人物像や歴史などを知っていれば、
難解なものも分かりやすく、見るという行為に深みが出てくるのだろうけれど、

まずは、対面した第一印象がどうかに尽きる。

日本人が大好きなモネは「きれいだな」からはじまり、
ターナーは、なんと切ない空を描く人だろうと思い、
藤城清治氏の影絵は、接近して見た時のラフさと力強さに驚いた。
そして、石田徹也氏は、もうこの世にはいない人だと確信した。

「好き」なものを見る時は、とても恋愛に似ていると思う。
好きに理由なんてない。誰がどう言おうと、好きだから好きなのだ。

世の中に訴えかけるものであったり、ネガティブな印象を持つものは、
恋愛対象とはまた違った見方をすることになる。

だからアートは面白い。
尽きることのない人の世を、自分の知らない世界を、
作品を通して見て、感じることができる。
お遍路さんの「お接待」ではないが、
「自分も一緒に巡礼させてもらっている」ような気分になるのだ。



近頃よくテレビでお見かけする、山口晃氏は遅筆で知られている。
個展では、未完成の作品が並ぶ。
そこに、申し訳なさそうに頭を下げている彼がいたけれど、
彼の作品は未完成だから良い。

江戸と現代の街並みが1枚に繰り広げられている作品は、
このまま完成させないで欲しいとさえ思った。

なぜなら、実際の街並みも完成されたものではないし、
時間を忘れるほど見入ってしまう、
時空を越えた街並みはどこまでもつづく。
現実と空想のあいだで、
夢の街並みのつづきを想像する余白がほしい。
ファンのひとりとして切に願う。
彼の作品は、未完成で、このまま終わらないでいてほしいと。

彼のファンは未完成を愉しみ愛する人ばかりだと思う。
それが山口晃を好きだということじゃないかな。


西洋は完成された美、日本は未完成の美を愛でると言われるが、
容姿端麗な異性を目の前にしても「きれいだな」と思うくらいで、
実際に恋心を抱くことは少ない。
ちょっとおマヌケな一瞬とか、
ひとには言えないヘンな癖を見つけてしまったとき、
きゅんと恋心が芽生えてくるのはわたしだけだろうか。

菊池成孔氏を見た時、恋心ではないが、
「ついさっきまで飲んでました」的なけだるさといい(失礼!)
リズムを刻むような呼吸の仕方といい、
どこか懐かしい、もしかしたらお会いしたことがあるかも?
なんて不思議に思っていたら、四国でクラブを2店舗経営している、
わたしの叔父にそっくりなのだった。

彼はいつも「儲かったら、大阪でたこ焼き屋をする」と言っていて、
なぜにたこ焼きなんだろうか?と幼ごころに不思議に思っていたが、
彼にとっての「完成」はたこ焼き屋だったのだろう。それも本家・大阪で。
クラブのほうが儲かると思うけどね。
・・・なんて言っていたら、女性に騙されて大金を持ち逃げされたらしい。
男はやさしすぎる。
「完成」までの道のりは長いね。





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