「裏トモ日記」

福岡県糸島半島にて、
器と暮らしのものKurumianを営む
tomokaの海辺暮らし、日々のできごと。








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大分県竹田市へ【その4】

 

次に伺ったのは、城下町の外れにある「紺屋そめかひ」さん。

ご自身で無農薬の藍を育て、天然灰汁発酵建てで染色を行なっている

染色工房を見学させて頂きました。

 

工房主の辻岡さんの真剣さ、発する言葉、藍に触れる手、立ち振舞い、

すべてに熱量と愛を感じ、彼はきっと藍が好きで好きで仕方ない方

なんだと思いました。発する愛はかならず伝わるということを確信した日。

彼の仕事のひとつひとつが美しかったです。

 

 

「なんでTシャツ買ってきてくれんかったとよ」と嘆く夫。すまぬ。

 

発酵中の藍について、説明してくださっている工房主の辻岡さん。

スコップで底からすくうと、湯気がぶわっと出て一同びっくり。

 

その藍を愛おしそうに両手ですくって見せてくださいました。

 

 

「疲れてるなあ、、と思うと◎◎灰を足してあげるんですよ」

と、その日の藍の状態に応じた種類の木灰を足すのだそう。

「昨日、ぼくも調子が悪かったので」と言ったかと思うと、

指ですくった藍をぺろり。人間も調子が悪い時は、発酵中の藍を舐めると

良くなるのだそうです。

 

もともと藍は、浄化作用が強い植物として伝えられていますが、

蔵を工房にしたこの空間も空気が澄んでいて、とても気持ちが良かったです。

 

発酵中の藍になぜか宇宙を感じます。

しばらく見とれてしまいました、、、

 

これが藍染師の手です。

肌からも吸収して、血液も細胞も浄化されているのでしょうね。

 

 

 

こちらでは型染めも行っているそう。道具までも美しい。

 

 

そして次に伺ったのは、今、あちこちで噂になっている竹田市立図書館です。

 

塩塚隆生アトリエによる設計建築の図書館は、

中に入ってその開放感と快適な空間に一瞬立ち尽くしてしまう。

 

この日は、もののけ姫のオルゴール曲が控えめに流れていて、

ヤブクグリという地元の杉で作られた本棚に並んでいるのは、

アーミッシュの写真集だったり、地域のイベントと連動した本の特集コーナー

があったり。何よりこの本棚の曲線に癒されます。

 

市役所の方にお話を伺うと「司書さんやスタッフさんが素晴らしいんです!」

ということで、この日も業務を行いながらミーティングしておられました。

 

また、竹田市は市長さんが文化芸術への造詣が深い方だそうで、

図書館をはじめ、品のある街並みを歩いても、そこかしこにそれを感じます。

 

しかし、何より市役所の方々の取組みをはじめ、

そこで暮らす方々とお話して感じたのは地元を愛する竹田愛の強さ。

ひとりひとりが、心から住みよい良い街を作ろうと本気で思っている。

それをあちこちで感じて、胸に熱いものがこみあげてきたのでした。

 

まちづくりとはハードだけでは上手くいかない。

人との両輪で行っていくもの。改めて深く感じた2日間でした。

 

思わず手に取りたくなる美しい本ばかり。

 

居心地が良さそうで、1日中過ごしたくなります。

この図書館が出来てから、実際に利用者数は大幅に増加したそうです。

 

2020東京オリンピック・パラリンピックの公式フラッグが、

ちょうどこの日に竹田市立図書館にお目見え中でした。

 

竹田市立図書館で撮った動画はこちらです

https://www.instagram.com/p/BfpqjXQH0rw/?igref=ogexp&utm_source=fb_www_attr

 

 

 

城下町めぐりと、美味しいランチで満喫しすぎてしまい、冗談で、

「もうお腹いっぱいになったので帰りましょうかね、おつかれさまでーす」

と口走ると、市役所の方々が刺さるような目線で(笑)

「林田さん、お仕事は今からですからっっ」とMさん。

 

こちらの竹田市役所のMさんは20代後半とおぼしき美人な女性で、

最初にメールをやり取りさせていただいていた時から、

この方は只者じゃないぞと、密かに思っておりました。

 

やはりその予感は的中で、実際にお会いしお話すると、

とにかく気持ちが良く、会話や思考の切れ味がシャープかつ、

ウィットにも富んでいて、何より竹田を愛し、心から街を住み良く

したいと願っておられる。

そのためにこんな華奢な体で日々奔走しているMさん。

実際、ゲストハウスや他の場所でも、

「市役所のMさんが素晴らしい」と口々に言っておられるのを

耳にしました。

 

また、彼女の上司である課長Kさん、課長補佐Fさんも

温かく見守られていて、時折、道すがら地元の方々にごあいさつされて

いるご様子や、企画の説明をしているご様子にも温かいお人柄が溢れ、

Mさんが力を発揮できるよう、サポートしておられるようにお見受けしました。

 

・・・こんな市役所の方々にお会いしたことない。

 

逆の立場から考えてみると、

竹田市に来たこともない外部の人間がぞろぞろとやって来て、

作品を【評価】するなんて、される側からすれば複雑な心境だと思います。

それでも開催にあたられたのは、真剣に文化芸術をこの街に根付かせたい

という、皆さんの強い気持ちがあられたからだと思いました。

 

正直、最初にお話をいただいた時は「どうしよう、、、」と思いました。

店やギャラリーによって好みは違うし、わたし自身、高い審美眼など

持ち合わせておらず、作品を評価する立場にないからです。

 

しかし、常々何事も経験だと思っていることと、皆さんの強いお気持ちに

心を動かされ、わたしもそれが刺激となり、双方にとって良い影響が

あるはずだと思ったので、今回参加させていただくことにしました。

 

 

 

ゲストひとりひとりに、このようなシートが配布されます。

中はお見せできませんが、参加作家11名おひとりずつに向けたシートがあり、

全員のブースを回り、作品を拝見、お話したのち、このシートに感想や評価を

記入していきます。普段どこへ行っても誰と会っても緊張しない性格ですが、

この時だけは、頻繁に筆が止まりました。

 

そして、自分の短所がわかりました。わたしは情に流されるところがある、と。

一見弱そうな人、やさしそうな人を見ると、どうしても情が動いてしまう。

思っていることを正直に書けなくなり筆が止まる。

しかしそれは本当のやさしさではないし、ここには仕事で来たのだから。

そうだ、言葉や表現を選べばいいんだ・・・と頭の中をぐるぐる。

やっとの思いで提出。

 

もしかしたら、今後ご縁があるかも知れないアーティストさんの作品。

 

これは会場で自分用に購入したイタリアンレザーの名刺入れ。

 

あれこれ言いつつも、ちゃっかり自分用のお買物もしたわたし。

仕事を終え、列車の時間があるため、皆さんより少し先に会場を後に。

会場まで市役所の方に連れて来て頂いたことと、

迷路のような城下町のつくりに、一瞬「ココハドコ?」と

きょとんとしていると、わたしの真正面に、

まるでドラマのようにパッと現れた男性(しかも超イケメン)が!!

 

「駅までお送りしますよ」

 

と笑顔で言われましたが、

GPSで見れば自分の居場所が分かるので、丁重にお断りすると、

 

「じゃあ、駅が見えるところまで」

 

このひと言に瞬殺でヤラれてしまい、

このあと何て答えたのかも、どうやってお別れしたのかも、

実はぜんぜん記憶がない、、、

 

しかし、どこかで聞いたぞこの言葉、、、と思ったら、

中学生のときに付き合っていた同級生以来、

ちょうど30年ぶりに聞き、キュン死寸前のわたし。

その男性と駅が見える角まで一緒に歩いたはずですが、

このシチュエーションは、まるで中学生の下校のよう。笑

 

だけど、今でも彼の名前を知らない・・・

名も知らぬ彼に、あやうくキュン死しそうになりつつも、

無事、帰りの列車に乗車できたのでした。

帰りの列車合計4時間は爆睡で別の意味で記憶なしです。笑

 

竹田市も糸島市も、ローカルってやっぱり好きです。

人が温かい土地には自然と人が集まってくる。

それが自然の摂理で、

そこから人の手と手を介し様々なものが生まれる。

また、別のローカル同士が繋がり、

新しい化学反応がはじまるかも知れない。

そこに関わる誰もが自分の得意なことや好きなことで、

まちづくりの一線で活躍できる。

これって大都市圏ではなかなか出来ない凄いこと。

 

まちづくりが自分ごとなら、

自分の人生を他人任せにしなくなる。

だからローカルな暮らしは面白いし、

日々生きている実感も湧いてくる。

これからの可能性を肌で感じた2日間でした。

 

 

おわり

 

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